湖西唯一の曳山(ひきやま)祭り、大溝(おおみぞ)祭が3日、高島市勝野の旧大溝藩城下町一帯で始まった。あでやかな曳山に乗り組んだ子どもたちが祭りばやしを奏でると、ふだんは静かな町内にみやびな音色が響き渡った。
祭りは約400年の伝統を誇り、県選択無形民俗文化財。勇(いさみ)、龍(りょう)、湊(みなと)、巴(ともえ)、宝の計5組の各曳山が町内ごとに保存されている。
この日は宵宮。夕刻、町衆に引かれた5基が勇組の山蔵前に集結=写真。各曳山を囲む多数のちょうちんに灯が入ると、あでやかさを増した。宵闇の中、5基は隊列を組んで城下町を巡行し、街路は見物客でにぎわった。4日は町内の日吉神社例大祭に5基が宮入りして祭りは最高潮に。正午にみこし渡御を迎え、5基は改めて本宮巡行する。 |