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明治期の元料理旅館、再生へ 琵琶湖岸に立地、「地域の拠点に」
2015年1月21日
 滋賀県高島市今津町今津の琵琶湖岸に建つかつての料理旅館「福田屋」の建物を改装し、地域のにぎわいを取り戻す新たな拠点として再生する取り組みが進んでいる。建物を買い取った大阪市の企業は、宿泊施設やレストランを設ける構想で作業を進め、2016年以降に完成の予定という。

 市教委などによると、福田屋は今津港がある「浜通り」に面し、江戸末期から明治初期に開業したとみられる。旧陸軍の饗庭野演習場(現陸上自衛隊饗庭野演習場)に近いため、将校らが利用したほか、戦後は進駐軍の宿泊所としても使われたという。

 料理旅館は約7年前までに廃業したが、指定管理者として市新旭水鳥観察センターを運営する「モアイ」が13年夏に買い取り、改修を進めることにした。

 建物は木造2階建て。建築様式から1階と2階西側が明治初めに造られたとみられる。昭和初期に建てられたという2階東側の棟の客室からは、琵琶湖の風景を一望できる。

 工事は昨年10月に始まった。すでに屋根瓦をふき直し、傷んだ土壁や床などを解体している。少しずつ解体しながら建物の魅力を探そうと、高島市や京都市の有志ら4人が作業を進める。土壁の中からは魚の購入記録とみられる年代不明の古い文書も見つかった。自宅でも古民家再生に取り組む林業平井崇さん(41)=高島市安曇川町中野=は「琵琶湖が見えるロケーションが素晴らしく、建物の凝った造りもいい」と話す。

 改装工事ではかつての外観や間取りを生かし、1階東側にはレストランを設け、客室も復活させる方針という。
京都新聞


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