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「日本遺産」に京都・滋賀の2件 観光誘致に期待
2015年4月24日
 文化庁は24日、地域の文化財や伝承を観光資源として活用する「日本遺産」の第1号に、日本茶をテーマにした京都府や水の文化に焦点をあてた滋賀県などの提案18件を認定した。認定によって知名度アップが期待され、京滋の自治体は観光誘致につなげる。

 日本遺産は地域に点在する有形、無形の文化資産を一つのテーマでつなぎ、地域の活性化を目指す文化庁の新事業。40都府県から83件の応募があり、有識者委員会が希少性や今後の振興計画などを評価して絞り込んだ。文化庁は認定遺産を国内外に周知していく。

 京都府は申請した4件のうち「日本茶800年の歴史散歩」が選ばれた。府南部を茶の伝来から茶道の成立などを生産、製茶面で支えた「茶のふるさと」と位置づけ、室町時代から作り続ける茶園や、日本最古といわれる茶屋、茶畑と茶農家が織りなす景観などを提案した。

 滋賀県は提案した7件から「琵琶湖とその水辺景観−祈りと暮らしの水遺産」が認定を受けた。湧き水を家に引き込む「川端(かばた)」など水と生活が調和した景観や、いかだ乗りを川の魔物から守るシコブチ信仰などの宗教、ふなずしに代表される食など「水の文化」の深さをアピールした。

 認定を受け京都府は「宇治茶かおり回廊」と名付けた観光ルートをつくり、案内看板の整備やガイドマップの作成、おすすめスポットの発掘などを進める。滋賀県はボランティアガイドの育成や、「水の文化ぐるっと博」の開催、首都圏での出前講座などを計画している。

 幕末の風景画100枚と現在の様子を対比する体験を提案した島根県の津和野町や、日本最初の尼僧や女帝など女性が活躍した古代の歴史と遺跡を打ち出した奈良県明日香村、全長1400キロの回遊型巡礼路が千年以上継承される希少さを訴えた四国遍路なども選ばれた。

 同庁は初年度に8億円を確保し、3年から5年程度、認定遺産の観光誘客を支援する。来年度以降も継続し、最終的に100件程度の認定を目指す。
京都新聞


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