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ラン新種?滋賀・高島で自生 京都府立植物園が近畿初確認
2015年6月22日
 ランの新種とみられる「トクシマサイハイラン」(仮称)が、滋賀県高島市の山中に自生しているのを、京都府立植物園(京都市左京区)が確認した。日本固有種の「モイワラン」と同一視されてきたため、生態についてのデータが少なく、同園は今後、継続観察して新種登録を目指す国内の研究者に協力したいという。

 府立植物園によると、トクシマサイハイランは、腐食した倒木の根元付近に寄生し、5月下旬ごろに1週間程度、濃い紫色で3センチほどの花を十数個咲かせる。これまで、専門家の間では、北海道などで自生するモイワランと見られていた。だが、葉の出方や花の形状が違うものが徳島・高知県境の山間部や、関東、北陸地方など広範囲で確認されており、近年、新種の可能性が指摘されるようになった。

 今回は、山野草愛好家の内藤登喜夫さん(76)=京都市右京区=の情報提供で、長澤淳一園長(58)や樹木医が5月下旬に確認した。カシの木の根元にうつむくように、約20株が紫色の花を咲かせていた。近畿で見つかったのは初めて。

 同園は今後、ランの研究で知られる国立科学博物館筑波実験植物園(茨城県つくば市)の遊川知久博士と連携して観察を続ける。東近江市などで確認されているモイワランについても、滋賀県や研究者の協力を求めながら、トクシマサイハイランかどうかを調べる方針。

 長澤園長は「新種と認められれば国のレッドリスト記載も考えられる希少種。分布や生態解明のためにも、見つけても採取しないでほしい」と話している。
京都新聞


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