山間に359枚の田んぼが広がり「日本の棚田百選」に県内で唯一選ばれている「畑の棚田」=高島市畑=で20日、都会の棚田オーナー約150人が稲刈りした。カラリとした秋晴れの下、天空を思わせる雄大な急傾斜地の棚田で、オーナーたちは腰を折ってカマを振るっていた。
オーナー制は百選選出を契機に始まり16年目。1区画(約100平方メートル)3万3000円で、収穫した米のほか、来春に棚田米で醸した酒を受け取るコースもある。今季は京阪神や大津市などの50組がオーナーに。田植えや草取りなどを経て、喜びの収穫を迎えた。
京都市伏見区の会社に勤める男性4人で初めてオーナーになった猪島悠太さん(27)=大阪市生野区=は「米作りの作業はしんどかったけど棚田の景観がとても心地よかった」と感激していた。 |