新緑の季節になり、琵琶湖に注ぐ河川でアユの遡上(そじょう)が最盛期を迎えている。滋賀県高島市の安曇川下流に設けられたやなでは、6から8センチのアユの群れが水しぶきの中を飛び跳ねている。
琵琶湖で越冬したアユの群れは、河川の上流や琵琶湖沖合で成長する。川に上ったアユは石に付いた藻類を食べて大きくなり、秋の産卵期に下流に下りてくる。
同市安曇川町北船木の北船木漁協では、3月中頃から遡上が見られた。小さな魚は日光を反射して銀色にきらめきながら、ジャンプを繰り返していた。
やなで捕れたアユは放流用や食用のほか、15日に行われる葵祭のため上賀茂神社(京都市北区)に献上している。河口からやな場の上流50メートルは一般の漁獲は禁止されている。 |