児童数の減少に伴い今春閉校した滋賀県高島市安曇川町下古賀の旧広瀬小校舎を活用して、9月3、4両日、たかしまクラフトフェア「工藝(げい)の庭」(同実行委員会主催)が初めて開かれる。実行委は、校舎の跡地活用として県内外の若手工芸作家の制作拠点を提案することも視野に、出展作家を公募している。
同小は3月に隣の安曇小と統合した。豊かな自然環境に囲まれ、陶芸に使える電気窯があるなど好条件を備えることから、フェアを通じて工芸制作拠点として活用することや、工芸を核としたまちづくりを進めることをアピールする。
2011年から毎年秋に、各アトリエを巡る工芸展「風と土の交藝」が行われてきたが、継続が困難になっており、関連イベントとして開催することで、市内の物作りの機運を盛り上げる。
当日は教室や廊下、階段などに各作家がブースを設けて作品を展示販売するほか、オーガニックレストランや自然派カフェ、音楽イベントなどを展開する予定。
公募は県内在住、または移住の意志のあるプロの工芸作家が対象。県ブランディングディレクター服部滋樹氏や現代アート作家石川亮氏ら6人の委員の選考を経て、30から40組の出展を目指す。
同市今津町の和ろうそく店「大與」社長で実行委員長を務める大西巧さん(36)は「今回、工芸の種をまき、制作拠点として開放され、将来、観光資源となる花が咲いてくれれば」と話している。
出展者は応募申込料2千円、出展料1万円が必要。申し込みは6月15日まで。運営スタッフも合わせて募集している。問い合わせは事務局原田さんの携帯電話090(2069)5448。 |