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夏は「絶景」スキー場人気 滋賀・琵琶湖展望デッキで来場急増
2018年7月23日
 滋賀県湖西地域の2スキー場が、夏季の集客に琵琶湖の眺望を生かす取り組みを強めている。山上の好立地に、ウッドデッキやカフェなどを整備。雄大な景色と山岳リゾートの雰囲気を気軽に楽しめるとあって、客足を大幅に伸ばしている。

 標高630メートル、色とりどりのユリの花と芝生の緑が鮮やかな散策路の先に、小さなウッドデッキがある。竹生島や伊吹山が浮かぶロケーションと一体化するような感覚に心が躍る。

 箱館山スキー場(高島市今津町)は今夏、山頂テラス「びわ湖のみえる丘」をオープンした。海の日を含む7月の3連休には、昨年よりも3千人多い、約1万2千人が来場した。

 同スキー場では夏から秋にかけて、ゲレンデに花などを植え「ゆり園」「コキアパーク」として運営している。ただ来場者は40歳代以上や家族連れが中心。幅広い年代を呼び込もうと、着目したのが風景だった。

 運営会社「マックアース」(兵庫県養父市)の一ノ本達己CEOは、オープニングセレモニーで「ゆり園は花の咲き具合が良くなかった年でも、一定のお客様に来ていただけていた。なぜかと不思議だった」と振り返り、「箱館山の本当の価値は景色にこそあった。その真価を見ていただきたい」と力説した。

 デッキ周辺には、カップルや家族が貸し切りで楽しめるプライベートシートや、ドーム型のテントカフェを配置。山小屋風のパフェ専門店もオープンさせた。同スキー場は「若いお客さんが増えている」と手応えを感じている。シーズン全体で前年比4割増の8万人の来場者を見込む。

 一方、びわ湖バレイ(大津市木戸)は、絶景を核に据えた事業で誘客に成功した先駆者だ。16年にロープウエーの駅がある打見山(1108メートル)山頂に、カフェとウッドデッキ(640平方メートル)などで構成する展望施設「びわ湖テラス」をオープン。翌年には蓬莱山(1174メートル)山頂にも展望テラスを開設した。

 それまで4〜11月の「グリーンシーズン」の来場者は、家族層中心に10万人程度に過ぎなかった。「知る人ぞ知る」絶景を広く開放したことで急増し、昨季は1965年の開業以来最多の47万人が訪れた。海外観光客やインスタ映えする写真を求めてやって来る若者も追い風になった。

 8月4日には、同テラスの北側に、湖北の風景を楽しめる新エリア「ノーステラス」がオープン、デッキを従来の2倍に広げ、さらなる魅力向上を目指す。「駐車場の収容台数など新たな課題も出てきている。また来たいと思ってもらえるように磨きをかけ続けたい」(広報担当)と話す。
京都新聞


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