滋賀県高島市朽木小入谷(おにゅうだに)が雲海の季節を迎えている。冷え込んだ早朝には、谷筋を埋める一面の雲海が朝日に映え、色づき始めた紅葉と雲上の大パノラマが出現した。雲海と紅葉との共演は来月中旬ごろまで。
福井県境「おにゅう峠」(標高820メートル)手前の同750メートル付近には、県内外から集まったアマチュア写真家が未明からカメラを構える。雲海は綿を敷き詰めたように、頭を出す山は島のように映し出され、風の具合で雲が水のように流れる。日が高くなると消える、ひとときの芸術だ。
昨年は林道が台風の被害で通行止めとなり、今年も相次ぐ台風で危ぶまれたが、仮復旧した。市は通行する際は十分注意するよう呼びかけている。 |